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  会員の皆様、ならびに関係諸機関の皆様方には、平素より当協会の活動にご理解をいただき、ご支援、ご指導をいただいております。心から厚く御礼申し上げます。

  日本動力協会は、84年前の1927年(昭和2年)に設立されました。設立の背景としては、世界エネルギー会議(当時は、世界動力会議)第一回総会が1924年(大正13年)ロンドンで開催され、 日本から学者・技術者・事業者など27名の方々が参加されたことにきっかけがあります。この第一回世界動力会議は、大英博覧会開催の最中に開催され、1918年・世界第一次大戦終戦後初め ての、民間国際会議でした。世界は、その後まもなく、大恐慌(1929年)に見舞われたわけで、およそ僅か10年間の
短い平和な時代における出来事でした。一方、日本では、1923年(大正12年)東京首都圏が関東大震災に見舞われ、国挙げて、復興への取り組みが始まっていた時でした。
  翻って、1945年第二次大戦終戦直前に広島と長崎に原子爆弾が落とされました。終戦後、その被災者が未だ大勢居られ、放射能の恐ろしさも広く知れ渡っていた時代にもかかわらず、私達の先 人は、1953年12月の国連でのアイゼンハワー米大統領の“Atom for peace”宣言を待っていたかのように、日本で原子力発電開発を始めたのです。
 社会の発展成長のためには「エネルギーが欠かせない」、「電力が必要不可欠」だということが苦しい時代であったがゆえに、社会に広く浸透していたのではないかと推察します。

  2011年3月11日の東日本大震災によって東京電力福島第一原子力発電所では、かってない災害が発生しました。炉心溶融に至った事故の影響は世界中の国々のエネルギー選択に大きな影響を与え つつあります。国内でも、連鎖的に原子力立地地域で定期検査等で運転を停止した後の発電所の運転再開を巡って、深刻で厳しい議論が起こっています。一方、目を世界に転ずれば、世界の大 産油地域である北アフリカ・中東地域で、革命にも通ずる社会的動乱が続いており、今後の石油や天然ガス供給は不確実さが増しています。一方、シェール・ガスに代表される通り、100年に一 度とも言われるエネルギーの生産革命が北米地域を先頭に起こり始めその生産量は次第に増加しています。加えて、気候変動問題への対応も必要です。こうした要素は、間違いなく、世界のエネ ルギー事情を大きく変化させつつあり、日本社会を内外から揺さぶっています。

  このように“エネルギー”という視点で見る現在は、これまでになく動きに激しいものがあります。このような時、国内にエネルギー資源を持たないながら世界の4%強のエネルギーを消費して いる私達・日本は、どのように考え、どのようなエネルギー選択をするのでしょうか。

  日本動力協会は、このようなことを会員の皆様と共に考え、取り組んで参りたいと考えます。

 また、私たちの近隣:アジア諸国は、中印を筆頭に、かっての日本のように成長率ふた桁に及ぼうとする経済成長を続け、エネルギー需要は根強い増加傾向にあります。日本動力協会は、これら 諸国の人たちとも、手を組んで、エネルギー問題に取り組んでゆきたいと計画しております。

  平成23年度の事業活動推進にあたりましては、上述の通りの方向性を踏まえ、会員の皆様に一層 お役に立つよう活動を展開して参ります。

  今後とも、皆様方からの温かいご指導・ご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
 

平成23年7月
社団法人 日本動力協会 会長
世界エネルギー会議日本国内委員会 議長
桝  本  晃  章